コンサルタント選びで失敗しないために

 この大規模修繕工事シリーズの記事を書いている間に複数の方から大規模修繕工事に関する「談合」と思われるトラブルについてのご相談を受けました。

 そこで、わたしが考える「談合」を防ぐための具体的な方策について今回はご提案します。

ずいぶんひどいことされている話が多かったよね

大規模修繕工事の施工開始前なら、対処できると考えているわ。でも、そうなる前に予防したいわよね

コンサルタントを見極める方法

今回、わたしがご提案する方法は、コンサル選任段階で取るべき行動です。

大規模修繕工事におけるコンサルタントとは

 大規模修繕工事の実施方法は大きく分けて2つ方法があります。

  • 責任施工方式
  • 設計監理方式

建物劣化診断の前後で、上記いずれかの方法を採択します。

ここで「設計監理方式」を選択した場合、設計監理者として、今後大規模修繕工事を組合と一緒に推進する存在が、コンサルタントです。

ここで、失敗してしまう組合は相当多いと推測しています。

失敗してしまう典型例は、

  • 建物劣化診断が格安だった会社にそのままコンサルを依頼した
  • コンサル業務の入札時に格安の業者を採用した
  • 理事や理事長が連れてきたコンサルをそのまま採用した
  • 気付いたら、管理会社がコンサルをすることになっていた  ほか

参考記事 ▶マンションの修繕工事と談合

あちゃー!ダメだったんだね。でも、どうすれば失敗を回避できるの?

コンサルタント業務は相見積もり取得が必要よ

相見積もり時に、解約条項を明示させる

 大規模修繕工事の「談合」を裏でまとめているのは、コンサルタントであることが多いと推測しています。

 「談合」のような事態を感じ取った際には、直ちに解約したいですよね。

 そこで、見積取得と同じタイミングで「契約解除の方法と違約金の額」を明示した文書を取得します

 誠実なコンサルタントなら、進捗段階ごとの報酬を清算すれば解約に応じる内容を示してくるでしょう。

 もし、解約のハードルを高く儲けた内容の場合、コンサル契約自体の締結を止めることを強くお勧めします。

 一度走り出してしまったから、止められない!

 などと言うことを避けるために、コンサル契約解除のハードルを低くし、大規模修繕工事を進めている中で簡単に判断できるように、最初の段階から伏線を張っておくのです。

 そして、いつでも解約できるように「組合からの申し入れで、業務費の清算後はいつでも契約解除できる」という一文を明記させてください。

 また、業務途中での契約解除にもかかわらず契約金満額の支払い要求をされることがないように、「違約金は契約金額の〇●%を上限とする」というような条項を明示させてください。

 これらを明示させた「解約条項」と、見積金額を併せて評価し、コンサルタント契約締結をすることでコンサルタント選びの失敗要素を減らすことが出来るでしょう。

談合が疑われたら、迷わず契約解除する!

 上記は、コンサルタント解約のハードルを下げるための対策です。不誠実な対応にはいつでも契約解除する!という管理組合の姿勢を見せることが最も重要なのです。

 談合された大規模修繕工事をおこなうより、違約金を支払ったとしても工事を仕切り直した方が「お釣り」が返ってきた・・・という結果になることも多いのではないでしょうか。

上手くいくといいね

ちいさな管理

大規模修繕工事をサポートします。詳しくは下記ページをご覧ください

ちいさな管理の大規模修繕工事サポート

 ちいさな管理では、建築士と共に大規模修繕工事のサポートを実施しています。

 マンション管理士が行うコンサル業務は、理事会、修繕委員会への出席や資料作成、入札準備といった業務一つ一つに費用を明示し、サポート実施毎に費用をご請求する仕組みです。

 注文の度に費用をお支払いいただくシンプルなシステムで、契約解除・・なんていうメンドウもありません。

現在、ちいさな管理でサポートしている管理組合運営サポートの一例をご紹介します

現在進行中のサポート一例

 1,建物の簡易診断(一級建築士対応)

 大規模修繕工事時期がすでに到来しているのであれば、高額な「建物劣化診断」は実施せず、一級建築士による簡易診断で支出削減を行います。

 記事:「建物の劣化状況を診断する」をご参照ください

 2,大規模修繕工事のための概算工事費の取得(一級建築士対応)

 大規模修繕工事には相見積もり取得が必須です。公平な相見積もりの取得ができるように概算工事費を作成します。

 3,大規模修繕工事実施に向けた修繕積立金シミュレーション作成(マンション管理士対応)

 修繕積立金は単に値上げすればよいというものではありません。2倍、3倍と大きく値上するのではなく、複数のシミュレーションを基に値上げ幅を慎重に検討し、今後取るべき費用削減策の検討も同時に行います。

 4,修繕積立金改定の実施(マンション管理士対応)

 修繕積立金シミュレーションにおいて必要であれば、修繕積立金の値上げを理事会で決定し、総会において積立金値上案を採決します。

 特に、修繕積立金の値上げだけでなく大規模修繕のために一時徴収や借入を行う場合は、事前説明会を開催することが推奨されます。

 5, 修繕計画と見積明細の作成・・・

 6,相見積もり取得先の検討・・・

 7, 相見積もりの取得と発注先選定・・・

マンション管理士、マンション会計のエキスパート、一級建築士がチームで、必要に応じたサポートを致します。

初回ご相談は無料です。無料ご相談へのお問い合わせは下のボタンから


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