理事会の開催は計画的に
小規模マンションの理事会会場
皆さんのマンションでは理事会をどこで開催されるだろう。
規模の大きなマンションであれば館内に集会室が設置されているかもしれない。
一方、小規模マンションに集会室はまれだ。近隣の貸会議室を借りると余計な費用が発生する。出席しやすくするためにも館内で開催するのが賢明だ。このため、小規模マンションの理事会は管理事務室か、管理事務室が矮小な場合はエントランスで開催されることになる。
しかし、エントランス理事会には難題がある。
猛暑と極寒の時期をどう乗り越えるのかだ。
極寒理事会には対策があった
極寒のエントランス理事会はつらかった。関西地方の都心部の「極寒」など知れていると思われるかもしれないが、コンクリートから伝わる真冬の底冷えは心も凍える程で悩まされた。だが、対策があった。
ある冬の雨の日、わたしは雨靴で理事会に出席した。いつもに増して厳しい寒さだったが、足元の冷えはブーツとは比べ物にならないほど防寒できていると気が付いた。これ以降、私の冬の足元は毎日雨靴になった。
8月のエントランス理事会は命がけ?!
一方、猛暑のエントランス理事会を乗り切る策は見つからなかった。
某マンションで8月にエントランス理事会が開かれた。自動扉で締め切られ、外の風を通す扉は駐車場への通用口のみ。私は、夜8時開始に備え、エントランスに折り畳み椅子を並べたが、その時点で熱中症を危惧した。
身の危険を感じたのは私だけではなかった。開始5分で、出席理事らが皆そわそわし始めた。汗が止まらないのだ。
理事長:「大野さん、扉を開けられないかな?」
大野:「自動扉の通電をオフして開けましょう。」
理事長:「今日は風がないみたいね。」
大野:「外気温はまだ33度くらいあるんじゃないですかね。」
この会話の直後、理事たちの忍耐が切れた。
暑くて、静かに座っていることすらできなくなったのだ。
これには参った!と、理事6名はエアコンの効く管理事務室(2平米未満)に逃げ込んだ。室内に折り畳み椅子をひろげるスペースはなく、理事らは直立のままだ。当然、マンション管理会社担当者の入る余地はなかった。管理事務室でひしめく理事に対し、私は事務室の外から小窓を通して議事を進めることとなった。この時にエントランスを通った居住者は、管理事務室の小窓に向かって何やら話し続ける汗だくの女性(私)を見て、妖気を感じたかもしれない。
暑さに加えて、マンションによっては蚊に襲われるという悲劇も加わる。こうなったら理事会どころではないだろう。
理事会開催は計画的に
そこで、マンションの特徴に合わせて理事会開催時期を変更する工夫が必要不可欠になる。例えば、館内に集会室がない場合は、8月だけ外部の貸会議室を借りるなどだ。
わたしのお勧めは、理事会の日程を事前に調整し、議案は前倒しで話し合い、7月中頃から9月中頃までの理事会を見送ることだ。
「酷暑下の理事会開催は困難なため、夏までに重要議題を決議する!」と、第1回理事会で意思統一し、理事を奮い立たせるのだ。
みなさんどうぞ、「理事会の開催」は計画的に。
あとがき
あるマンションで夏にエントランス理事会を開催していたことがある。そのエントランスには天井設置タイプの大型エアコンが設置されており、夏場の理事会開催時のみ使用していた。このため、暑さはしのげた。しかし、もう一つの”夏の敵”である「蚊」に負けてしまった。
そのマンションは緑地帯が広くとられており、夏には蚊が発生していた。理事会途中も人が出入りするたびに蚊が侵入し、じっと座っている理事とマンション担当者を悠々と襲った。みなさん蚊に気を取られて理事会どころではなくなった。もちろん、蚊取り線香を利用してはみたが、広いエントランスには焼け石に水だった。
「蚊」対策を考えると、理事会開催不能時期がさらに延長されてしまうかもしれない。慎重な日程検討が必要となる。
夏季の理事会開催はご安全に☆
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