~良い管理会社とは?~
管理組合活動に熱心に取り組んでいる組合員の方とお話ししていると、「魅力のある管理会社(担当者)の基準とは?」「よい管理会社の見分け方は?」といったご質問を受けます。また、「管理会社の変更(リプレイス)」についても相談を受ける機会が多くあります。
皆さん、管理会社に対する不満や怒りは相当に強く、問題が深刻化している組合も珍しくありません。
この記事では、管理会社の「良し悪し=質」を見分けることができるのか、元管理会社のフロントとして働いた経験を踏まえて、私の考えをお話しします。
結論:管理会社の「良し悪し」を見極めるのは難しい
まず結論から申し上げると、管理会社の「良し悪し」を明確に見極めるのは難しいと言わざるを得ません。主な理由は次の3点です。
- 「良し悪し=質」の定義があいまいである
- 満足度は担当者によって大きく左右される
- 組合が管理会社に過度な期待を抱きがちである
さらに、組合員それぞれが異なる判断基準を持っていることも、評価を難しくする要因です。
それでも判断できるポイントはある
とはいえ、ある程度の判断材料は存在します。私自身が「この管理会社はよい会社かもしれない」と思うポイントは次の3つです。
- 修繕工事に組合の意向を反映し、工事を押し付けない
- 担当者の頻繁な交代がなく、組合に関する知識を持っている
- 規約改定や防災訓練、要支援者名簿の作成など、管理会社の収益にならない業務も積極的に提案し実施してくれる
つまり、判断の基準は「会社そのもの」よりも「担当者の知識や提案力」にあります。同じ会社でも担当者が異なれば満足度が変わりますが、上記のような行動が見られるなら、その背景にある会社の方針や社員教育が優れている可能性が高く、“良い管理会社”といえるかもしれません。
余談:管理会社が直面している最大の悩み
最近、管理会社が最も頭を抱えているのは人材不足です。マンション担当者の採用が難しく、採用できても定着しにくいのが現状です。
一部の管理会社では、担当者離職の原因となる「難しい組合(例:モンスター居住者がいる等)」との契約を解消する動きも出ています。
一方で、社員を大切に扱う会社は担当者の勤続年数が長くなり、知識や経験を積み重ねやすくなります。その結果、担当者の能力が向上し、組合から「よい管理会社」と評価される好循環が生まれます。つまり、社員を大切にする会社ほど、組合からの評価も高まりやすいのです。
管理会社は何もしてくれないものだ
この原稿を書いている最中、ある理事長から「うちの管理会社をどう思うか?」とご相談がありました。総会議事録を拝見すると、質疑内容が丁寧に記録されており、「担当者が組合の状況をよく理解して書いているのでは」とお伝えしました。すると理事長は、「普段は意見がぶつかってばかりなので、良い担当者だとは思っていなかったが……そうなのかもしれない」とおっしゃっていました。
組合は、「管理会社が解決するべきだ」という意識を捨てなければなりません。自分たちで取り組むことが、組合をよい方向に向かわせる唯一の方法といえます。そして、この事実を組合員同士で共有することが、改革の第一歩となるでしょう。

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