修繕積立金の値上げと部屋の売却

理事の方から「話があるから残ってくれ」と言われることは珍しい。

要は、このマンションの修繕積立金の段階増額が心配で、売却を考えているが、どう思うか?という相談であった。

そのマンションは、売り出し時に管理費・修繕積立金が極めて安価に設定されていたため、第1回の大規模修繕工事に際して銀行から借り入れして工事費を賄っていた。

管理会社を替えた際に修繕積立金が小さすぎると指摘を受け、修繕積立金負担額を当初の2倍に引き上げ、かつ、3年毎にさらに引き上げるという段階引き上げ計画を総会で決議していた。

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追記(2024年2月)

 最近、管理会社による修繕積立金の2倍、3倍に及ぶ値上げが主導されているように感じている。

管理費や修繕積立金の思い切った費用削減対策を講じた上で値上げを実施しなければ、高い管理費等がネックになり、マンションの価格に悪影響を与える。

しかしながら、値上げを見送り必要な修繕を放置することもまた、マンションの市場価値を落とす要因になる。

 値上げするなら、必ず支出削減を行うことを強くお勧めする。

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